本文の記事、写真の著作権について(2008年10月29日現在


<写真などの引用物について>

・掲載の写真のうち白黒写真は、記載の商業誌に載っていた写真を用いたものです。
・これらの写真は鉄道設備をそのまま写したものなのであることや、日本での過去の写真に対する著作権保護は早い時期に失効している(社団法人 日本著作権協会のページによれば、1956年以前の写真は著作権消滅との事)ことを考慮した場合
著作権関連で問題となるのは、編集著作権がからむ雑誌から引用という点です(記事のコピーはしていませんが、記事掲載の際の写真のトリミングや編集等でも問題になる可能性はあるでしょう)。著作権に関する国際条約であるベルヌ条約では、海外で作成された著作物の保護期間は、自国の著作物の保護機関と同一にするという規定があります。現在の日本の著作物の保護期間は、企業、もしくは無名の著作物に関しては公表後70年、それ以外のものに関しては著作者の死後70年となっています。ただし、著作権法の改正以前に著作権の切れた著作物の保護期間は50年となっています。アメリカの著作物に関しては10年の戦時加算があり、企業の作成した著作物に関しては、1944年以前のものに関しては著作権が切れパブリックドメインとなっていると解釈されます。本ページでは主に写真を使用していますが、例えば著作者人格権には留意した上で、記事を日本語に翻訳して出版ということも可能なわけです。
・なお、アメリカでは保護機関は最長95年となっています。これは1978年1月1日時点で、それまでの56年の保護機関の著作権法によって保護された著作物に関しては適用されるとの事ですから、Railway Ageのように登録がなされている雑誌については、もしアメリカ人向けの英文解説で使用するのであれば、すくなくとも1922年以降のものについては、許可を取って使用料を払う必要があります。したがって、このHPの一部の記事は、アメリカ人向けに写真を載せたまま英訳するとすれば写真に関して著作権上の問題が発生します。著者名のない著作物で1920年代以前のものであれば、自由に使用できます。Street Railway Journalの電車寝台の特集などは、出所明記であれば、丸写しにしてアメリカ人向けにそのまま掲載しても良いし、勝手に復刻版を作って「アメリカで」販売しても問題ないわけです(但し、「著作者人格権」は永久に残るわけで、「私が執筆した」とか言うのは問題あり。)
<←この項、1909年以降となっていたので、きちんと計算して書き直し。ともかくミッキーマウス登場前後からの著作物は保護の対象になると認識すれば間違いない
・もっともアメリカの著作権法には「フェア・ユース」の項目があり

107. Limitations on exclusive rights: Fair use

Notwithstanding the provisions of sections 106 and 106A, the fair use of a copyrighted work, including such use by reproduction in copies or phonorecords or by any other means specified by that section, for purposes such as criticism, comment, news reporting, teaching (including multiple copies for classroom use), scholarship, or research, is not an infringement of copyright. In determining whether the use made of a work in any particular case is a fair use the factors to be considered shall include -

(1) the purpose and character of the use, including whether such use is of a commercial nature or is for nonprofit educational purposes;

(2) the nature of the copyrighted work;

(3) the amount and substantiality of the portion used in relation to the copyrighted work as a whole; and

(4) the effect of the use upon the potential market for or value of the copyrighted work.

The fact that a work is unpublished shall not itself bar a finding of fair use if such finding is made upon consideration of all the above factors.

出典:米国議会図書館の著作権オフィスHP http://www.copyright.gov/title17/92chap1.html#107
107条.排他的権利の制限 フェア・ユース

 106条、及び106条Aで与えられている権利とは関係なく、著作権における著作物のフェア・ユース、すなわち複製や録音、そして、この法令で定められている特定のものの再製における、批評や解説、報道への使用、教育目的での使用(教室内での複数配布を含む)、学術や研究目的での使用における複製使用は著作権の侵害にあてはまらない。特定のケースにおける著作物の使用が、フェアユースかどうかを判断するには、以下の項目が検討される。

(1)使用目的や性質、これには営利目的か非営利の教育目的かどうかなどが含まれる。

(2)著作権で保護されているものの性質

(3)使われている量が元の著作物のどれくらいか

(4)著作物の使用とその潜在的市場価値への影響

  上記の要素を考慮してフェア・ユースかどうかを結論付ける時、元の著作が公開されているかそうでないかは、それ自体では結論に影響しない。

訳:著者
ちなみに米国著作権法の全訳は
http://www.cric.or.jp/index.html
にもある

 とあり、我がHPで使用しているレベルの使用はOKらしい。もっとも、アメリカには詳しい解説書がいくらでもあるので、今更本HPのレベルでの公開が重要なのかどうかは不明。本HPでの写真や記事引用というのはフェア・ユースの精神が念頭にあるのだが、当然のことながら日本の国内法にはフェア・ユースの項目はないので、日本の国内法を吟味して出来るだけ似た環境を実現しようと努力しているわけである。

・現場の検証など、参考資料として非常に重要な場合は、著作権法32条の条項に基づいて引用を行っている。当該する写真、記事には下線を付し、「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない」との記述にに合致するものとするために、画質の引き下げ等を行っております。
  
⇒日本の著作権法の32条と米国著作権法107条は一見同じように見えるけど、法律っていうのは法律単体だけではなく、運用実績(主に最高裁の判例)によっても決まるから、勝手に同じものと解釈しないように。これは法律学の基本だけど、著作権についてあれこれ言う人ってよくわかっていない人も多いらしい。

・写真、見にくいものが多くてすいません。公式の写真をもとにした洋書などには同じ写真で綺麗なのがあったりします。探してみてください。また、是非に、という話があれば、向こうの出版社等に掛け合って日本語訳の出版などにも挑戦したいと思います(単体の訳は売れなくても、いくつかの写真集から面白いシーンだけ抜粋、編集すれば売れるものも作れるのでは?というのが管理人の印象、まあ、そんな本の作成に先方がOKしてくれるかどうかは疑問なのですが)。簡単な話ではないと思いますが、ためしに管理人にご一報を。

・非商業利用に限り転載可能という写真等もあり、一部、条件に従い使用しています。詳細についてはその都度表示しております。


・この他、鉄道会社の商標を何箇所かで使用しています。商標には商標権があり、消滅した会社に関しても、吸収した会社(パシフィック電鉄の商標はユニオンパシフィック鉄道が保有していると思われる)が保有している可能性があります。個人で非営利目的で使用する事については問題ないのですが、模型などを制作して販売した場合、使用料が請求される可能性が高い(アメリカ型鉄道模型の愛好家間でよく話題になっている)ので注意してください。


<このHPの著作権について>

・当然の事ながら、このHPにも著作権があります。載っている記事、写真(転載した写真ですが、私の判断で編集、改変してあるので)の例外(後述)を除いて無断転載はしないで下さい。これは、権利どうこうという事の他に、むやみに使用され、その中に間違いがあったりするとただでさえ歪んだ形で日本に伝えられているアメリカの鉄道知識が、もっと歪んだものになってしまうという心配もあっての事であります。

 例えばhttp://homepage3.nifty.com/tract/peabout.htmを一部丸写しにして、
 『パシフィック電鉄は、ロサンゼルスを基点として、世界最大級の郊外電車網を経営していた電鉄会社である。今ではすっかり自動車の街と化してしまったロサンゼルスであるが、自動車が普及する直前の時代、1910年代には、稠密な電鉄ネットワークが存在し、ロサンゼルス市内の路線はロサンゼルス電鉄、郊外の路線はパシフィック電鉄によって経営が行われていた。』
 これに
 『この会社はGMによって買収され、撤去された。』
 とか
 『この会社はGMによって買収され、撤去された。これに気付いたことが私のパシフィック電鉄研究序説である』
 とか言う記述をつけたりされると、なまじ真実味を持った変な話ができてしまい困るというものです。

(勿論、独自の研究にもとづいて、GMの陰謀を別の視点から検証する自由かつ良い試みでしょうし、わがHPを元にしてGM陰謀説の小説を書くというのも問題ありません。)

なお、写真に関して勝手にコピーして使用してFBIの強制捜査を受けたり(詳細は書きませんが、使い方によってはそういった結果を招く可能性もあります)、報告書や論文等に丸写した結果、後で不利益を蒙っても管理人WUREは責任を持ちません(なお、本HPについては学術的な水準に達していないと考えておりますが、一部トピックに関しては既存研究との比較検討、論証を行い学会報告、査読付学術誌への掲載を行っています。関連する論文や報告書作成にあたって役立つと思いますので連絡頂ければ紹介いたします。)


・但し、記事に関してはアメリカの鉄道知識はどんどん広めて欲しいので、引用は歓迎です。以下のように引用していただければ文句なしです。

 『「アメリカ旅客鉄道史+α」というサイトの「アメリカの電鉄黄金時代(http://homepage3.nifty.com/tract/gold4.htm)」という項目では1903年にアメリカで世界最初の電車寝台が作成されたと記されている。』

 というように引用個所、リンクなどを明示していただけるとうれしいです。


・写真については、
古いものについては承諾なしの自由利用を許可しています
      ⇒欧州交通関係、「コピー、転載可能な素材」のページ

ここのページの写真は例外の記載ない限り、商用を含む利用を許可しています。ちょっとした風景写真もありますので、HPやプレゼン資料等に活用ください。
なお、ここ以外の写真の利用についてはご相談ください(本HPの写真が使っている本もあります)。



2006年1月26日 一部加筆
2007年11月26日一部加筆
2008年10月29日一部加筆

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