|
さて、今回の旅の目的は、資料検索と、鉄道関係の史跡めぐり。
しかし、パシフィック電鉄に関しては新旧比較を行いたい場所がどう考えても100箇所以上はある。来たばかりで右も左もわからないのでは、それはとても不可能。というわけで、あまり史跡めぐりはしなかったのであるが。いくつかの場所は見物してきた。
2006年6月に追加した「ロサンゼルスの都市交通」で記したように、初日と2日目の主たる目的はネット接続場所捜索と交通局での資料捜索、以下の史跡調査はロサンゼルス滞在最終日の6月23日に行ったものである。
|
|
|
<6月23日の道順> |
|
|
ベニス-ヴィンヤード駅跡−ダウンタウン(ヒルST⇒6thメイン⇒リトル東京)−ワッツ−ユニオンステーション−サンタモニカ−ベニス |
|
|
この日最初に向かったのは、パシフィック電鉄ベニス・ショートラインのヴィンヤード駅跡。この駅はベニスとダウンタウンの中間地点にあった駅で、線路跡は道路になってしまっているが、線形や陸橋の構造、架線吊の跡などにその名残を見ることができた。 |
|
|
|
引用元 Jim Walker ed. Lines of Pacfic Electric Southern & Western District(1975) p28 |
↑空き地となっている空間は1950年までパシフィック電鉄のヤードであった。
ロサンゼルス〜ヴィンヤード間には区間運転の各駅停車があって、このヤードで
折り返していた
|
出典 John Heller ed. "Pacific Electric Station"(1998) p161 |
区間運転の各駅停車を走らせる代わりに、ベニスビーチ、サンタモニカからの郊外列車は
ここからダウンタウンまでノンストップ。この列車も"Limited"を名乗っている。
よく見ると架線を吊るための金具の跡が残っている
|
|
|
|
|
|
もう一つのターミナルビル、メイン&6thターミナルビルの写真。どちらとも裏側から撮った写真。 |
|
|
ダウンタウンでまず向かったのは、メイン&6thターミナル。この駅は路上から電車がターミナルビルに乗り入れられる構造になっていた。その遺構は今も残されているのであるが、往時の写真に比べてあまりにも閑散としている様子には驚かされる。このあたりは治安もあまり良くない雰囲気だったので、落ち着いて写真を撮る事が出来なかった。東側は商店街になっていて安全な感じなのだが、そこを通り過ぎて東に進むとまた治安が悪くなるというの微妙なところ。かつてはビルの裏側から高架線が伸び、サンペドロ通りという通りまで伸びていたので散策したかったのだが、途中で雰囲気がかなり物騒になった(道を歩いているとたむろしている集団に呼び止められる)ので、あきらめる事にした。なお、北上するとリトル東京なのであるが、最短経路をとると、治安の悪い場所を通ることになる。メイン&6thターミナルとリトル東京そのものは治安が悪い場所ではないのでついついやってしまいがちな行動なのであるが要注意といったところであろうか。
|
|
|
6thメイン続き、表側の入り口の写真
|
|
|
続いて向かったのは、パシフィック電鉄の地下鉄駅”サブウェイ・ターミナル”である。この建物は昔のままに残っていて、きれいに整備されてもいるのだが、周りは駐車場と化していたし、向かいのビルは空きビルになっていた。ビデオでみた昔の光景は東京の都心部さながらの賑わいなのであるが。
|
|
|
サブウェイターミナル全景(写真は前日に撮影したもの)
|
|
|
ロサンゼルスの中心部から南下し、ロングビーチに向かうロングビーチ線は1961年に廃止されたが、1990年にLRTのブルーラインとして復活を遂げている。この日はリトル東京で昼食後、サブウェイターミナルを見物後地下鉄に乗り(サブウェイターミナルのあるヒルストリートの地下に地下鉄がある)、ワッツまで乗ることができた。本当ならロングビーチまで行きたかったのであるが、それをやると結構時間がかかってしまうので途中折り返しである。 |
|
|
起点の7thメトロセンター
LRTといいつつ列車長は6両となっている
パシフィック電鉄時代の標準的な列車は3両であった
併用軌道区間
両方とも旧パシフィック電鉄のアモコ分岐点。
ワッツ近辺の様子(Imperial and Willmington駅で撮影)
植木が幸いして、そんなに危険な雰囲気ではない
但し、地上のブルーラインホームはこんな感じ
夜は危なくなりそうな感じ(こんな構造にしてしまうとは、設計ミスでは・・・)
|
|
|
翌日は大陸を渡ってミルウォーキーへ向かう予定。この日の晩はサンタモニカのモール街にある映画館でまだ日本未公開であった「スターウォーズ・エピソード3」を楽しんだ。 |
|
|
夜でも安心して歩けるのには安心したサンタモニカのモール街
|
|